名鉄脱線事故 特急電車と車衝突24人死傷

名鉄脱線事故 特急電車と車衝突1人死亡23人けが

26日午前8時半ごろ、愛知県稲沢市奥田堀畑町の名鉄名古屋本線奥田―大里駅間の大里8号踏切(遮断機、警報機付き)で、新岐阜発豊橋行きの上り特急電車(8両編成)と線路上を走行していた乗用車が衝突、電車の先頭の1、2両目が脱線した。乗用車を運転していた男性が死亡、18〜62歳の乗客男女21人と伊藤孝行運転士(32)ら乗員2人がけがをした。23人はいずれも軽傷。

県警稲沢署などの調べでは、乗用車は線路沿いの道路を南進し、右折して踏切を渡る際、左前輪を下り車線に脱輪させた。バックして戻ろうとするうちに電車が接近したため、線路上を南へ逃げようと約20メートル走ったところで衝突された。乗用車は線路上を約50メートル電車に引きずられ大破。電車はさらに約50メートル進んで停車した。

伊藤運転士は「気づいた時には既に車が線路内にあった」と話している。遮断機は折れていたといい、乗用車は遮断機が下りかけた時に進入した可能性がある。死亡したのは外国人男性とみて身元確認を急いでいる。
名鉄によると、電車は事故直前、時速約120キロの高速で走っていたとみられる。電車は名古屋市などへの通勤客ら約900人で満員状態。乗客は脱線や急ブレーキで転んで打撲を負ったり、「気分が悪い」と訴えて稲沢市民病院で治療を受けた。事故後、ほかの乗客は徒歩で大里駅に移動した。
国土交通省航空・鉄道事故調査委員会も同日午後、現地入りして事故原因を調べる。

この事故のため、午後2時現在、名古屋本線の国府宮―須ケ口間が不通となっており、運転再開のめどは立っていない。JR東海道線の岐阜―豊橋間で乗客の振り替え輸送を行っている。
現場はJR名古屋駅の北西約10キロの田園地帯で、名鉄奥田駅の南約300メートル。

[ソース:毎日新聞9/26(木)]

2002-09-26/09:00:00 (9,690 ヒット)

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